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ダイヤモンドの原石

鉱物としてのダイヤモンドの魅力 - 鉱物データ

化学組成「C」の炭素でできた硬く美しく輝くダイヤモンド

宝石といえば「ダイヤモンド」と言われるほど知名度の高いダイヤモンド。そんなダイヤモンドも、地球上に無数に存在する鉱物の一種です。鉱物学的な視点でダイヤモンドを見てみましょう。

宝石の中で最高の硬度を誇るダイヤモンド。鉱物の硬さを表す「モース硬度」は、最高ランクの10を示します。ダイヤモンドの化学組成は「C」の炭素。鉛筆や炭と同じもので身近にありふれた物質です。

名前の由来・アダマス
ダイヤモンドという名前の由来は、ギリシア語の「征服しがたい」を意味する「アダマス」が起源。硬度10のダイヤモンドは、あまりに硬くて加工できなかったのです。

地下マントル内でダイヤモンドができるまで

地表に飛び出すダイヤモンド

炭素がダイヤモンド結晶になるためには、非常に高い圧力と温度が必要。長い時間も必要で、数百万年から数千万年かかると考えられています。

地球内部のマントル内で形成されたダイヤモンドは、上昇してくるマグマによって地上へと運ばれます。運ばれたダイヤモンドは「キンバーライト」と呼ばれる火成岩の一種に含まれますが、その含有率は極めて低く、数千万分の一程度です。

ダイヤモンドの中にガーネット?の結晶
ダイヤモンドは成長中、稀にガーネットやオリビン等、他の鉱物が取り込むことがあります。ダイヤモンドの内部に、レッドやオレンジ、グリーンの結晶体を見つけることがあります。内部の色付き結晶は、たとえ珍しくても価値を認められる訳ではなく、ダイヤモンドグレーディングにおいては、単にインクルージョンとして扱われてクラリティー・グレードは下がります。
婚約指輪用には内放物の混入が好まれないダイヤモンド
ガーネット入りのダイヤモンドは見かけたら手に入れたくなりますが、非常に数が少なく探しても見つかるものではありません。私は、インクルージョン(内包物)に愛着を感じることもありますが、プロポーズの婚約指輪として贈るダイヤモンドには、純粋のイメージからインクルージョン(内包物)の少ないVVS(ブイブイエス)クラスのダイヤモンドも人気です。
結晶構造
1912年のX線による構造解析でダイヤモンドの結晶構造明らかになりました。1869年のダイヤモンド・パイプの発見以降、ダイヤモンドはある範囲の高温高圧が安定領域で、他の宝石のように地殻の浅い所や地表付近では生成しないという秘密が明らかにされつつあった。
ダイヤモンドの原石と岩石を選別する
川原でダイヤモンドを探していたころは、砂金と同じように皿に砂利を入れて、比重の軽い土砂と、比重の重いダイヤモンドの粒を見分けといわれます。しかし、「ダイヤモンド・パイプ」の発見以降は、掘削のための大きな機械や組織力が必要となり、ダイヤモンドを含む岩石(キンバライト)の採掘には、ダイナマイトによる粉砕、粉砕したキンバライトの運搬、粉砕機による均質な粉砕、拡販層による重量分離が行われました。その後、細かい砂利からダイヤモンドをより分けるのにグリース・テーブルがある。油と馴染みやすい性質をもつダイヤモンドは、グリース・テーブルに捕えられ、砂利は水によって流れおちる。

ダイヤモンドの特徴 強い輝きを生む高い屈折率

ダイヤモンドの魅力は何といっても強くて美しい輝きです。 ダイヤモンド特有の魅力的な輝きは、2.417という高い屈折率によるもの、外部からの光がダイヤモンドの内部で屈折と反射を繰り返し、綺麗な輝きとなって目に届きます。 ダイヤモンドの輝きを表す言葉に、シンチレーション、ディスパーション、ブリリアンシーの3つがあります。

ブリリアンシー
全反射から生まれる、純白の強い輝き。ダイヤモンドの内部・外部の全反射によって生じる白色の反射光でブライトネスとも呼ばれます。
ディスパーション
プリズム効果による虹色の輝き。太陽光等の白色光がダイヤモンドの内部で分散することで生じる虹色の光のこと。ファイヤーと呼ぶこともあります。
シンチレーション
チカチカとしたキラメキ。ダイヤモンドが放つ閃光の量と、ダイヤモンド内部の反射によって生じる明部・暗部のパターンのこと。

この3種類の輝きによって、ダイヤモンド特有のまばゆい光が生まれます。

ダイヤモンドの鉱物データ

  • 硬度:10
  • 比重:3.52
  • 結晶系:等軸晶系
  • 光学特徴:SR(単屈折)
  • 屈折率:2.417
  • 多色性:なし
  • 主な色調:ベリーライトイエローからブラウン。又はグレーから無色。
  • 紫外線特徴:無色~イエローの場合、不活性から強い蛍光。長波で通常はブルー
    *その他のカラーは省略。
無色以外のカラーダイヤモンド
ダイヤモンドの色といえば、無色透明から淡い黄色が一般的。無色透明以外では、イエロー、ピンク、レッド、オレンジ、ブラウン、パープル、グリーン、ブルーと、変色するカメレオン(特殊)等、多彩なカラーバリエーションが存在しますが、産出量が少なく目にする機会は少ないです。発色のキレイなダイヤモンドはファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれて希少価値が高く、通常は無色の「Dカラー」よりも高額で取引されます。なかでもレッドダイヤモンドは目が飛び出るような価格です!
高い屈折率
ダイヤモンドの屈折率は2.417と高い屈折率をもつ鉱物。しかし、いくら屈折率が高い鉱物でも、ガードルより下のパビリオン部がなかったり、全体の浅いダイヤモンドだと光は抜けてしまい内部反射は起こらずに輝きません。深すぎれば二度目の反射で外部へもれてしまいます。光線は屈折(refraction)により各波長ごとに異なって屈折し矢結果、分散(dispersion)し、虹色のスペクトルが生まれます。
魔力が宿ると考えられたもっとも硬い物質
大昔の人々がダイヤモンドを貴重なものだと思った理由は、光るからでなく硬いためでした。鉄でも他の石でもなんでも切れるダイヤモンドには何か不思議な力があり、身に着けるとその魔力が自分にも乗り移ると考えた。

硬度と靭性 割れるダイヤモンド? 割れない消しゴム?

ダイヤモンドは硬度が「10」と鉱物の中で最も高いので、傷を付けることはできません。しかし、硬度の高いダイヤモンドでも割れたり欠けたりはします。これは、鉱物の硬度と靱性(じんせい)という性質の違いによるものです。

硬度(こうど)
硬度は引っ掻きに対しての強さのこと。
ダイヤモンドはモース硬度で最高の「10」と最も硬い鉱物。モース硬度「9」のコランダム(サファイヤとルビー)とダイヤモンドを比べた場合、モース硬度のスケールでは数字1つの差ですが、計測数値では桁違いの硬さです。
靱性(じんせい)
硬度とは違う、物質の粘り強さ(タフネス)のことを靱性と呼びます。
ヒスイはダイヤモンドよりも硬度は低いですが、ヒスイのほうが靭性は強く加工が大変な場合もあるといわれます。
クリベージ=へき開
また、ダイヤモンドは8面体に平行な4方向完全のクリベージを持ちます。
クリベージとは、結晶面の弱い一定方向の平面に沿って割れる性質のこと。ダイヤモンド原石の昔ながらの分割方法は、クリベージ面にクサビあててハンマーで叩き割りました。
硬度と靱性のイメージ - ガラスと消しゴムを例として
爪で引っかいてキズが付くのは、消しゴムですよね?
では、床に落とし割れるのはどちら?・・・ガラスです。
硬度と靱性の違いが何となく伝わったでしょうか?

ダイヤモンドは扱いやすい宝石ですが、強い力は加えないように注意が必要です。また、モース硬度が高いといってもダイヤモンド同士をぶつけてしまえばキズはつきます。ジュエリーはひとつずつ接触しないよう大切に収納しましましょう。

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