合成・処理・模造ダイヤモンド
天然以外のダイヤモンド
話題の合成ダイヤモンド。ラボラトリー・グロウン・ダイヤモンドと天然との違いは?
実験室、または研究所(Laboratory:ラボラトリー)内で、自然界のダイヤモンド育成条件に近い高温高圧(HPHT)の環境を作ることにより、天然ダイヤモンドと同じ結晶構造の物質を生産できるようになりました。 合成ダイヤモンドについては、合成(ラボ・グロウン)ダイヤモンドをご覧ください。
合成ダイヤモンドは、「Laboratory-Created」(ラボラトリー・クリエイテッド)とも呼ばれます。近年は技術が上がり、品質が良くなり、大粒で透明な結晶も生産されるようになりました。
処理ダイヤモンド
処理ダイヤモンドとは、天然・合成にかかわらずダイヤモンドに人為的に手を加えたダイヤモンドを指します。 ダイヤモンドへの処理方法は、高温高圧(H.P.H.T.)処理、放射線照射、コーティング、レーザードリル、含侵といった人為的処理があります。
- H.P.H.T.と放射線処理
- ダイヤモンドのカラーを変える目的で行われる人工処理は、高温高圧処理(H.P.H.T.)や放射線照射処理があります。
ダイヤモンドの見た目の価値を高くするために、カラーレス(無色)にしたり、ブルーやピンク、グリーンへと変色させます。高温高圧処理(H.P.H.T.)や放射線照射処理には、経年や摩擦による退色はありません。 - コーティング
- ダイヤモンドへのコーティング処理とは、ダイヤモンド表面を着色することで、見た目のカラー(色)を変化させます。高品質のコーティングは耐久性は高いといわれますが、色がはがれてくる可能性があります。
コーティング技術は多様で、耐久性に差が出るといわれます。 - レーザードリル
- レーザードリルは、ダイヤモンドに対してレーザーで穴を開けてインクルージョンを目立たなくする処理です。
おもにダイヤモンドのフェイスアップからの見た目を改善する目的で行われ、通常は裏側(パビリオン)から穴を開けます。見た目は改善されますが、ダイヤモンドに小さな穴を開けます。レーザードリル処理されたダイヤモンドは、角度を変えて観察することで、ドリルホールが肉眼で確認できる場合もあります。 - 含侵(がんしん)処理
- 含侵処理とは、鉛ガラスなどのダイヤモンドの屈折率に近い透明物質を隙間や割れ目(フラクチャー)に充填し、見た目の印象(クラリティ)の改善をめざす処理方法。目立つクリベージやフェザーに充填して、見た目を改善します。
天然ダイヤモンドへの処理の有無は、信頼できる宝石鑑定機関のダイヤモンド・グレーディング・レポートで確認できます。いずれかの処理が見つかった場合には、その検査結果をグレーディングレポートに記載してあります。
天然ダイヤモンドに何らかの処理を施した場合は、通常は無処理の天然ダイヤモンドよりも価値は下がります。
ダイヤモンド類似石 キュービック・ジルコニア(略号:CZ)
- ダイヤモンド(るいじせき)
- とは、見た目が似ているだけの、ダイヤモンドとは異なる化学組成と結晶構造の人造石、または模造石のこと。
ダイヤモンド類似石の代表的なキュービック・ジルコニア(CZ)は、ダイヤモンドのように良く輝きますが、ダイヤモンドとは別物で基本的に自然界にも存在しない人造の結晶で、“人造石”です。価格は天然のダイヤモンドと比べると、安価でキレイに輝くため、アクセサリーに人気です。 - キュービック・ジルコニアは、人工ダイヤモンドではありません!
- キュービック・ジルコニアはダイヤモンドとは組成の異なる別物であり、また“ジルコン”という天然の鉱物とも異なる“人造石”です。
- ・化学組成:ZrO2
- ・硬度:8.5 (ダイヤモンドは低い)
- ・比重:5.80(ダイヤモンドより重い)
- ・結晶系:等軸晶系 (ダイヤモンドと同じ)
- ・光学特徴:SR(単屈折)
- ・屈折率:2.15(ダイヤモンドより低い)
- ・分散:0.060(ダイヤモンドより高い)
- ・主な色調:いろんな色が作れます
ダイヤモンドジュエリーを身につけて、ダイヤモンドに目がに慣れてくると、キュービックジルコニアとの違いはなんとなく分かる用になるでしょう。
ダイヤモンドに興味を持ったら、気軽に質問してください。
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