ダイヤモンドの色の等級、カラーグレード
カラーグレードはダイヤモンド選びの重要ポイント!
ダイヤモンドのカラー・グレードは、色を感じない最高ランクの「Dカラー」から黄色味がかった「Zカラー」まで、アルファベットD~Zの23段階で色を区分したもの。 Dカラー(無色)のダイヤモンドは、透きとおった純水のような清らかさです。
ブライダルジュエリー(婚約指輪・エンゲージリング)には、無色(D~Fカラー)のダイヤモンドが人気です。
*ピンクやブルー、グリーンやレッド等の産出量の少ない希少なファンシーカラーダイヤモンドは、別の評価基準で評価を行います。価格は無色のダイヤモンドよりも高価です。
- 悩ましいカラーグレード
- ダイヤモンドの4Cグレード(カラー、クラリティ、カット、カラット)のうち、どの「C」にこだわるかはリングやペンダントのアイテムやプロポーズや普段使いといった用途により変化します。 ダイヤモンド選びで価格への影響が一番大きいグレードは、重さのカラットで、クラリティグレード(内包物)の最高ランクのフローレスは希少価値が高く高額になり、肉眼での比較も難しいため、VVS1 ~ SI1 が人気グレードです。 ダイヤモンドは輝かなければ魅力が減るので、エクセレントカットを選択(特にブライダルリング用)、カラーグレードの選択で「Dカラー」を選択するかどうかが一番迷うところかもしれません。
- カラーグレードの違いによる価格差例
- 0.3ct、VVS1、Excellentのダイヤモンドの場合(参考相場・2022年1月)
- Dカラー 165,000円
Eカラー 145,000円
Fカラー 140,000円
Gカラー 135,000円
この価格差が大きいと考えるか、価格差は低いと考えるかはダイヤモンドの選び方により異なります。 - あなたが「最高」を狙うなら、迷わず"D"カラー
- Dカラーは一番良いカラーグレードで魅力があり、婚約指輪用に予算のある方には「Dカラー」をおすすめします。EまたはFカラーも無色で色味を感じないダイヤモンドですが、Dカラーは4Cの中のクラリティグレードと比べても見える人にはみえる体感できるグレードアップです。婚約指輪が完成した後で「Dカラーにすれば良かった」と後悔していただきたくありません。贈る気持ちと無理ない予算でプロポーズをお考えください。
- リングやペンダントでの見分けは困難です
- 宝石鑑定士でも婚約指輪やペンダントとしてセットされた状態で、僅かなカラーグレードを見分けることは困難です。 ダイヤモンドの選びの際に、製品にセットされた状態で見比べて、Dカラーのダイヤモンドがよりスッキリと色味を感じずに見えたなら、迷わずDカラーを選択すると良いと思います。
カラーグレードの「Dカラー」と「Fカラー」は、クラリティグレードの「フローレス」と「VVS1」の比較(どちらも2グレード差)より、見分けが容易だと思います。 - 実際にダイヤモンド同士で比較する
- 1グレード分の色の差はとても僅かなもの。しかし、ダイヤモンド鑑定の経験はなくても、カラーの違いを感じるかもしれません。あまり色の違いを感じないなら、「Dカラー」以外の選択肢もあります。カラーグレードの違いを一度見ておくと、ダイヤモンドを選ぶ時の手助けになります。
多くの天然ダイヤモンドは、わずかに黄色か茶色、あるいはグレーがかった色味で産出することの多い鉱物です。産出量は少なくなりますが、ブルーやピンク、グリーンとパープルにレッドといった珍しいカラーも産出します。
婚約指輪の貴金属の色(素材)で選ぶカラーグレード
カラーグレードを決める時は、ダイヤモンドをセットする貴金属の色も考慮すると良いかもしれません。
無色、または、無色に近いダイヤモンドをセットする素材は、シルバー色系の金属(プラチナ等)との組み合わせが引き立つかもしれません。ゴールド(金)色の金属と無色のダイヤモンドを組み合わせは、ダイヤモンドを支える爪(プロング)の色が映り込み、ダイヤモンドに色があるように感じることもあります。
- プラチナ(銀色)
- プラチナは婚約指輪にも結婚指輪にも人気の貴金属で、プラチナ(900または950)で作るエンゲージリングにはカラーレスのダイヤモンドがおすすめです。 予算に無理のない範囲で、無色トップグレードのDカラー、またはカラーレスに近いダイヤモンドを選びましょう。
- イエローゴールド(黄金色)
- 紀元前から人類に親しまれた黄金色のゴールド。素材の色が目立つので少し黄色ダイヤモンドでもコントラストで色味を感じにくくなります。
- ピンクゴールド(赤みの金色)
- 日本人の肌色になじむピンクゴールドは、上記ゴールドと同様に少し地色のあるダイヤモンドの組み合わせも可能です。ダイヤモンドをセットしていないピングゴールドカラーのリングをご用意してありますので、お選びのダイヤモンドを乗せてどのように見えるか比較してみてください。
逆に少し色のついたダイヤモンドは、ゴールドのリングにセットすれば、ダイヤモンドのほのかな色は気にならなくなるわけです。
カラーグレード以上に注意? ダイヤモンドに付着する日々の汚れ
ダイヤモンドの色を最高の状態で楽しむなら、常にダイヤモンドを清潔にするよう心がけましょう。汚れの付着したダイヤモンドは、透明感がなくなり、グレーや茶色みがかってくすんで見えます。
2キャラット以上のダイヤモンド婚約指輪のクリーニングを依頼された時のこと。ダイヤモンドが灰色に汚れて輝きが失われ、ダイヤモンドには見えず、模造品(しかも安物のフォイルバック)ではないかと思いました。汚れはそれほど見た目に影響するのです。その後、洗浄機できれいにしてダイヤモンドは眩しいくらいの輝きを取り戻しました!
- クリーニングで元通り
- ダイヤモンドに汚れがついても安心してください。ぬるま湯と柔らかい歯ブラシなので簡単に落とせます。ただし、ダイヤモンドを排水溝に流さないように必ず洗面器などの容器の中で洗浄しましょう。
意外と知らない? 紫外線で光るダイヤモンドの蛍光性
ダイヤモンドも他の鉱物と同様に長波紫外線の照射で発光する蛍光反応を持つ個体があります。多くは青色に発光し、黄色や白色、緑やピンク等に光るダイヤモンドもあります。
- 蛍光性で価格は変わるの?
- 通常は蛍光性がフェイント(Faint)とミディアム(medium)の場合、蛍光性の有無での価格差はありません。ただし、強すぎる蛍光反応で、輝きが弱く感じたり、油っぽく濁って見える(オイリー)場合は、価格が下がります。
- ほのかに青く光るダイヤモンドが欲しい?
- 多少の蛍光性(青)は好まれる場合もあります。紫外線を含む光源下で、肉眼でわからない程度に青く光るので、青白く見えてカラーグレードがアップして見えることもあるからです。 ダイヤモンドの蛍光性に対して特にご要望のない場合は、蛍光性の少ない(不活性の)ルースをご用意する場合が多いです。
- 蛍光反応に魅力を感じる方は、ご相談ください。アトリエトントンには様々な色に光るダイヤモンドがあります。鉱物の面白い特徴ですので、ぜひご覧ください。
*ダイヤモンドの蛍光性は、日光等の紫外線域を含む光源に反応します。
指輪? ペンダント? アイテムで選ぶカラーグレード
指輪用には理想的な品質のダイヤモンドを、ペンダントやピアスには予算に応じたダイヤモンドをセットするケースが多いです。
- 至近距離でじっくり見る機会が多い指輪
- 指輪は(特に婚約指輪)じっくり見る機会が多く、買い替えもなく長く持ち続けるるので、いつ見ても満足できる品質のダイヤモンドを選びます。
- 接近することの少ないペンダントやピアス
- ペンダントやピアスは、鏡越しに見たり、誰かが接近してじろじろ見ることはないジュエリーアイテムで、予算に応じたダイヤモンドをセットするケースが多くなります。
無色ダイヤモンドをご希望の場合Dカラーのダイヤモンドで予算をオーバーする場合は、婚約指輪でE・F・G(カラー)、ペンダントでF・G・H(カラー)を検討します。 デザインや金属との組み合わせによっては、ライトイエロー・ライトブラウンはシックな雰囲気で、お手頃価格なのでおすすめです。
ダイヤモンド選びの基本 "4つのC(シー)"
ダイヤモンドの品質の評価として、世界中で利用されている“4つのC”。4つのCとは、カラット(Carat)、カラー(Color)、クラリティ(Clarity)、カット(Cut)の頭文字を取って4C(よんしー)と呼ばれます。プロポーズでダイヤモンドの購入をお考えのときに、どの“ C ”を優先させたら良いかで悩んでしまう方も多いです。
より詳しく知りたい ダイヤモンドの "4C" と評価方法
G.I.A.方式による国際的に認知されたダイヤモンドの品質を表す“4つのC”の選び方と、どの“ C ”を優先させたら良いかで悩んでしまう方も多いです。サプライズのプロポーズでダイヤモンドの購入をお考えの際に、4Cグレードのみかたが分かると心強いと思います。 ダイヤモンドの色のカラーと輝きのカット、内包物のクラリティと重さのカラットのより詳しいグレーディング方法や評価内容を紹介するページです。
- Clarity Grading
クラリティグレーディングはダイヤモンドの内部特徴を宝石鑑定用のルーペで検査し、見え方の印象を判定します - Cut Grading
カットグレーディングでは、ダイヤモンド輝きに影響するプロポーション(全体の深さ%・角度と比率)を計測します - Carat Weight
カラットとはダイヤモンドの重さの単位で1/100キャラットまで略号「ct」を使って表すキャラットウェイト - Diamond Grading
カラー、カット、クラリティ、キャラット、詳しく検査するダイヤモンドグレーディングの世界
アトリエトントンでは、宝石の中でも身につけやすく取り扱いの楽なダイヤモンドをおすすめします。ダイヤモンドを心から愛する宝石鑑定士が、詳しく楽しくダイヤモンドの魅力と選び方をお伝えします。
- 手に取って見比べてください
- 予約制でお話を伺いながらダイヤモンドの違いを顕微鏡等でご覧いただいております。前日までにご予約をいただけると確実ですが、当日のご来店でもサンプルでダイヤモンドの選び方と予算や相場はご案内できます。
- ダイヤモンド単体のプロポーズ
- 婚約指輪は完成までの約一か月の作製期間が必要です。ダイヤモンド探しも含めるとより日数が場合もあります。そろそろプロポーズ?と考えましたら、ゆとりをもった準備をおすすめします。数日後にプロポーズを計画中の方、プロポーズの成功後に彼女とリングを選びたい方は、ダイヤモンド単体(ルース)のプロポーズもご用意できます。