輝きを左右するダイヤモンドのカットグレード
婚約指輪のダイヤモンドは輝くエクセレントカットを!
カットグレードは、エクセレントをトップとして、ベリーグッド、グッド、フェアー、プアーの5段階評価でグレーディングレポートに記載されます。
- *ダイヤモンドのプロポーション要素
カットグレードは、ダイヤモンドの直径を100%とした、全体の深さ(%)とテーブルサイズ(%)や、クラウン高さとパビリオン深さと角度、ガードル厚さといったプロポーション項目が測定されます。さらに、各計測されたプロポーションの測定値に加えて、研磨面(ファセット)の対称性や研磨の仕上がり、鑑定するグレーダーによって視覚的に評価し、総合的にカットグレードとしてグレードが決定されます。
*ダイヤモンドのカットグレードの対象石は、標準的な58面体のラウンド・ブリリアント・カットで、Dカラーから、Zカラーの範囲内の色で、0.15カラット以上が基本です。 ファンシーカラーダイヤモンドや、ラウンド以外のファンシーシェイプと58面以外はカットグレードの対象外です。
カットグレード(プロポーション)とダイヤモンドの輝き
カットグレードはダイヤモンドの美しさに大きな影響を与えます。
ダイヤモンドの輝きの美しさは、3つの要素で表現されます。 ダイヤモンド表面と内部からの白色光(ブリリアンシーまたはブライトネス)、プリズム効果による虹色の分散光(ディスパーションまたはファイヤー)、ダイヤモンドまたは見る人が動くことによって起こるキラメキ効果(シンチレーション)です。
- 良いプロポーションのライトリターン
- 光はクラウン部からダイヤモンドの内部へ入り込りこみます。プロポーションの良いダイヤモンドではパビリオンで全反射し、反対側のパビリオンへと向かいます。反対側でも光は全反射し、再びクラウン側へと向かってダイヤモンドの外へ出て、光は見ている人へ向かって進みます。
- 深いパビリオンのライトリターン
- パビリオンが深すぎるプロポーションのダイヤモンドでは、入りこんだ光は片側では反射をおこしても、反対側のパビリオンでは臨界角内であたり全反射をおこさずに石の裏側より漏れてしまします。
- 浅いパビリオンのライトリターン
- パビリオンの浅いダイヤモンドでは、クラウン部から入り込んだ光は最初のパビリオンでは臨界角内であたり、そのまま石の外へ出てしまいます。また、パビリオンが浅いと、テーブルを通して見えるパビリオンに反射したガードルの“フィッシュ・アイ”と呼ばれる現象が現れます。
宝石の王様と呼ばれるダイヤモンドでも、カット&研磨しなければ輝きません。天然由来のカラー・クラリティーグレードと違い、美しく輝くダイヤモンドになるかどうかはカッター(研磨職人)に左右されます。
カットグレード(プロポーション)と重量歩留まり
カットグレードは、良く輝くとされる理想的なプロポーションのために小さく研磨されたダイヤモンドと、美しさや輝きを犠牲にしてもカラット重量を残したダイヤモンドを選ぶ際に参考になります。
*カット、研磨前のダイヤモンド原石
58面体のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドをダイヤモンド原石(未研磨石)から切断と削り出す際、カッター(研磨職人)は重量歩留まり(ぶどまり:原石から研磨後に残る重量)と研磨後の美しさのバランスをとる必要があります。
*ダイヤモンド原石とカット済みルース
カットグレードは、カット後のダイヤモンドを誰でも公平に判断することを可能にします。
- 原石からのソーイング
- ソーイングは、原石からラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを削り出す際の最初の工程です。中央で分割する“センター・ソーイング”と大小2つのダイヤモンドに分ける“オフ・センター・ソーイング”の2つが主流です。
- 原石から歩留まりの比較
- きれいな形のダイヤモンド原石から、厚いガードルにカットすると石の最も大きい外周部で重量を増やすことができる重量歩留まり得られる方法です。薄水色のダイヤモンドは輝きを優先したプロポーションで、赤色は重量歩留まりを良くしたカットのイメージです。
- 歩留まり優先
- 上記“原石から歩留まりの比較”イメージの赤色部をダイヤモンドのイラストにしました。理想的なプロポーションよりも広いテーブル面、浅いクラウン、厚いガードル、深いパビリオンのダイヤモンドです。重量歩留まりは良くても、ダイヤモンドの輝きは魏勢になってしまいます。
プロポーズと婚約指輪のダイヤモンドには、輝きにこだわったエクセレントカットをおすすめします。プロポーションと細部まで丁寧に磨かれたダイヤモンドをセットしたエンゲージリングは、大切な人を思う気持ちがきっと伝わるはずです。
4Cグレードで選ぶダイヤモンドの選び方
G.I.A.方式による国際的に定められたダイヤモンドの品質を表す、カラー、カット、クラリティ、カラット判断基準との選び方。サプライズプロポーズやプレゼントでダイヤモンド購入を考えたら、4Cグレードが分かると心強いです。
ダイヤモンド選びの基本 "4つのC(シー)"
ダイヤモンドの品質の評価として、世界中で利用されている“4つのC”。4つのCとは、カラット(Carat)、カラー(Color)、クラリティ(Clarity)、カット(Cut)の頭文字を取って4C(よんしー)と呼ばれます。プロポーズでダイヤモンドの購入をお考えのときに、どの“ C ”を優先させたら良いかで悩んでしまう方も多いです。
- Color Grading
検査対象のルース(裸石)が、マスターストーンと比べて、明るいか?、暗いか?、同じか?を判定するカラーグレーディング - Clarity Grading
クラリティグレーディングはダイヤモンドの内部特徴を宝石鑑定用のルーペで検査し、見え方の印象を判定します - Carat Weight
カラットとはダイヤモンドの重さの単位で1/100キャラットまで略号「ct」を使って表すキャラットウェイト - Diamond Grading
カラー、カット、クラリティ、キャラット、詳しく検査するダイヤモンドグレーディングの世界
アトリエトントンでは、宝石の中でも身につけやすく取り扱いの楽なダイヤモンドをおすすめします。ダイヤモンドを心から愛する宝石鑑定士が、詳しく楽しくダイヤモンドの魅力と選び方をお伝えします。