ダイヤモンドの透明度(内包物の有無)クラリティグレード
見える? 見えない? ダイヤモンドの中
クラリティグレードとは、「キズ」「欠陥」「透明度」とも呼ばれがちな、ダイヤモンドの透明度に影響を与えるインクルージョン(内包物)と外部特徴(ブレミッシュ)がどの程度あるかの評価基準です。
- 11段階のクラリティグレード
- ダイヤモンドの内部特徴を評価するクラリティグレードは、1番良いフローレスから、輝きに影響のあるインクルーデット3まで11段階で表記されます。
- フローレス(F)・インターナリフローレス(IF)
- フローレスは、10倍の拡大で発見可能なインクルージョンとブレミッシュを確認できないグレード。インターナリフローレスは、10倍の拡大で発見可能なインクルージョンの無いグレードです。
- ベリーベリースライトリーインクルーデッド(VVS1・VVS2)
- 非常に微小なインクルージョン。熟練したグレーダーが10倍の拡大で発見が困難なグレード。
- 宝石顕微鏡で「VVS1」のインクルージョンを確認していただくと、あまりに小さな特徴でほとんどの方が驚かれます。
- ベリースライトリーインクルーデッド(VS1・VS2)
- インクルージョンは10倍の拡大でかろうじて発見可能、ただし小さなもの。
- VSグレードは、宝石用ルーペでもインクルージョンを確認できるかもしれません。ルーペの使用が初めてでも、VS2であればインクルージョンを発見しやすいでしょう。宝石顕微鏡で確認すると、比較的簡単に発見できます。
- スライトリーインクルーデッド(SI1・SI2)
- 10倍の拡大で発見可能なインクルージョン
- SIクラスのダイヤモンドでは、肉眼でインクルージョンが確認できるものもあります。好みのインクルージョンで輝きに影響がなければ、「買い」だと思います。
- インクルーデッド(I1・I2・I3)
- インクルージョンは10倍の拡大で容易に発見可能で、透明度やブリリアンスに影響を与える可能性があります
- ジュエリー用ダイヤモンドとしては、あまり見かけません。大きなダイヤモンドで予算を抑えて購入したり、自然の作り出した鉱物と考えると楽しめると思います。
クラリティがダイヤモンドの美しさに与える影響
- クラリティグレードが低いとダイヤモンドは輝かない?
- VSグレード以上のダイヤモンドでは、肉眼で比較した際の美しさの違いはほとんど無いと言ってもいいでしょう。視力による個人差もありますが、顕微鏡と肉眼で確認すればクラリティ・グレードを選ぶことはできます。輝きに影響を与えないクラリティを、むしろ個性として受け入れることも楽しい選び方です。とはいえ、フローレスも魅力ではあります。まずはしっかり自分の目で確かめていただくことが大切です。
- インクルージョンの特徴
- 「カーボンの方が目立たないから好き」とか「クリスタルの方が愛嬌がある」など、インクルージョンの特徴は鑑定士でも好みが分かれます。クラウドと呼ばれる非常に小さなインクルージョンの集合体は、幾何学的な模様になることもあり、羽根やハートなど、何かの形に見立ることができると面白いものです。
- 好みの特徴がみつかるかも
- ダイヤモンドは天然の産物で、多様な特徴をもって産出します。ひとつひとつ異なるインクルージョン(内包物)やブレミッシュ(外部特徴)は欠陥ではなく、ダイヤモンドの個性とも呼べる特徴です。「キズ」や「不純物」と片付けてしまう前に、まずはどんな特徴があるのかを宝石顕微鏡で確認してみましょう。拡大すると、おもしろい模様が見えるかもしれません。
- ダイヤモンドにインクルージョンができるわけ
- インクルージョン(内包物)とは、ダイヤモンド結晶が成長する際に内部に閉じ込められた他鉱物結晶や、成長過程で原子構造に不規則性が生じてできるものです。
- インクルージョンの種類
アトリエトントンでダイヤモンドを購入されるお客様には、宝石用の顕微鏡でインクルージョンを確認していただけます。 グレーディングレポートのクラリティグレードだけで選ばれてもかまいませんが、プロポーズのダイヤモンドとして、内部にも興味がございましたらご検討の際にご覧ください。
クラリティグレードにこだわる前に、ダイヤモンドを宝石顕微鏡で確認しませんか? VVS1とVS2のグレードにどのくらい見え方の差が出るのか?、どのようなインクルージョンやブレミッシュなら許容範囲なのか?、ご自身の目で見極めていただきたいと思います。クラリティグレードの選び方で、ダイヤモンドの選択肢が広がるかもしれません。
ダイヤモンド選びの基本 "4つのC(シー)"
ダイヤモンドの品質の評価として、世界中で利用されている“4つのC”。4つのCとは、カラット(Carat)、カラー(Color)、クラリティ(Clarity)、カット(Cut)の頭文字を取って4C(よんしー)と呼ばれます。プロポーズでダイヤモンドの購入をお考えのときに、どの“ C ”を優先させたら良いかで悩んでしまう方も多いです。
より詳しく知りたい ダイヤモンドの "4C" と評価方法
G.I.A.方式による国際的に認知されたダイヤモンドの品質を表す“4つのC”の選び方と、どの“ C ”を優先させたら良いかで悩んでしまう方も多いです。サプライズのプロポーズでダイヤモンドの購入をお考えの際に、4Cグレードのみかたが分かると心強いと思います。 ダイヤモンドの色のカラーと輝きのカット、内包物のクラリティと重さのカラットのより詳しいグレーディング方法や評価内容を紹介するページです。
- Color Grading
検査対象のルース(裸石)が、マスターストーンと比べて、明るいか?、暗いか?、同じか?を判定するカラーグレーディング - Carat Weight
カラットとはダイヤモンドの重さの単位で1/100キャラットまで略号「ct」を使って表すキャラットウェイト - Cut Grading
カットグレーディングでは、ダイヤモンド輝きに影響するプロポーション(全体の深さ%や角度と比率)を計測します - Diamond Grading
ダイヤモンドを検査するグレーディングの世界
アトリエトントンでは、宝石の中でも身につけやすく取り扱いの楽なダイヤモンドをおすすめします。ダイヤモンドを心から愛する宝石鑑定士が、詳しく楽しくダイヤモンドの魅力と選び方をお伝えします。