ダイヤモンドの各ファセットの名称
一般的な58面体ラウンドブリリアントカットのファセットの名前
ラウンドブリリアントカットのクラウン、ガードル、パビリオンといった各部位の名称はグレーディングレポートに記載されたダイヤモンドの輝きを決めるカットグレードとプロポーションを知るのに役立ちます。
- クラウン(crown)
- クラウンは、ファセットカットされたダイヤモンド(宝石)を横から見た時のガードルより上の部分。クラウンは「冠(かんむり)」を表します。
- ガードル(girdle)
- ガードルとは、カットされた宝石の最も外周にあたる部分で、クラウンとパビリオンの境界線。ダイヤモンドのガードルは、すりガラス状の「ラフ」や「ポリッシュ」もありますが、婚約指輪用のダイヤモンドでは、ガードル部もファセット面をつけて研磨してあるルースが多いです。
- パビリオン(pavilion)
- パビリオンは、ファセットカットされたダイヤモンド(宝石)を横から見た時のガードルより下の部分。
クラウン側のファセット名称
有名なラウンドブリリアントカットは、ダイヤモンドのカットスタイルの一つで、クラウン側に33のファセット、パビリオン側に25の研磨されたカット面(ファセット)をもつダイヤモンドです。
- テーブル(Table facet)
- テーブルファセットは、一番上にある8角形の平らな面
- スターファセット(Star facet)
- テーブルファセットに接した8つの三角形のファセット。
- ベゼルファセット(Bezel facet)
- ラウンドブリリアントカットのクラウン部にあるメインファセットで、西洋凧(カイト)の形をしていることからカイトファセットと呼ばれることもあります。またクォインファセットやコーナーファセットと呼び分ける場合もあります。
- アッパーガードルファセット(Upper Girdle facet)
- クラウン部にあるガードルに接した16の三角形のファセット。
パビリオン側のファセット名称
パビリオン側は25の研磨されたカット面(ファセット)があります。58面体はキューレットも加えて58面になりますが、婚約指輪用ダイヤモンドはキューレットにファセットを付けずに尖ったままの状態(NONE)に研磨してあるルースが多いです。
- ロワーガードルファセット(Lower Girdle facet)
- パビリオン側にあるガードルに接した16の三角形のファセット。
- パビリオンメインファセット(Pavilion Main facet)
- パビリオン側にあるメインファセットで、ガードルからキューレットまでの細長いひし形をした8つのカット面。
- キューレット(Culet)
- ラウンドブリリアントカットのパビリオンのカット面が集まる先端部でテーブル面と平行に研磨した非常に小さなファセットで、破損を防ぐ目的もあります。最近のエンゲージリングに選ばれるダイヤモンドには、キューレットをファセット(面)にせず、尖った先端のまま(ポインテッド:Pointed)のスタイルにすることが多いです。グレーディングレポートの表記は、NONEになります。
- ファセット(facet)とは
- 宝石のカットの際に外側につけられた多数の平面の研磨面のこと。*ファセットのことを、日本でガラスに用いられる切子面と聞くこともありますが、切子は溝を付けるカット手法で少し異なります。
- ブリリアントカット(brilliant cut)とは
- 多数の三角形とひし形のファセット面をもつカットスタイル。ラウンド・ブリリアントのほか、オーバル、マーキス、ペアシェイプ、ハート等のブリリアントカットがあります。
ダイヤモンドの品質を見分ける グレーディングの世界
ダイヤモンドのグレーディングレポートを発行する際に調べるポイント。検査項目や評価方法を簡単にご紹介します。婚約指輪用のダイヤモンドをお探しの際、新潟市のアトリエトントンにお越しいただければ、実際に宝石鑑定用の顕微鏡を使って、実査にダイヤモンドをご覧いただけます。