高貴な紫色が特徴の宝石 アメシスト
アメシスト(アメジスト)/ 鉱物名:クォーツ(石英)
アメシストは、ユダヤ教の大司祭の胸当てに飾られた12個ある宝石の1つ。紫色の宝石の中では1番美しいともいわれます。アメシストは身に着けると悪酔いを防ぐ力があると言われることもある宝石です。単結晶のクォーツのうち、紫色のものをアメシストという宝石名で呼びます。
- 誕生石 : 2月
- 星座石 : うお座
- 宝石言葉 : 「心の平和」、「高貴」、「誠実」など
- 午前8時、水曜日の宝石、6年目の結婚記念日
- アメシストのものがたり(歴史やエピソード)
- 紀元前の書物や旧約聖書に登場するほど、古来より親しまれてきた宝石アメシスト。装身具やビーズ、魔除けや印鑑として用いられてきました。
アメシスト製のカップでお酒を飲むと、深酔いしないという話が有名。 - 頭痛や歯痛、痛風にも効果があるという言い伝えも。また、勇者を助け、兵士を守り勝利に導いたともいわれる言い伝えの多い宝石。
紫色は古来日本で最も高貴な色 アメシストの色と特徴
紫色は聖徳太子の時代、冠位12階の最高位の色。アメシストの紫色は、水晶の結晶成長中に含有された鉄(Fe)が、地中の天然放射線に影響を受けて生み出されます。不純物のまったく混入しなかったクォーツは、「ロック・クリスタル」(無色の水晶)と呼ばれます。
- アメシストを加熱するとシトリンになる?
- アメシストを450度~750度に加熱すると、黄色(シトリンカラー)、褐色、緑色等に変色させることができます。
- アメトリン
- アメシストの色と、シトリンの色を併せ持つクォーツのこと。天然では、ボリビアより産出します。 アメシスト色を残しつつシトリン色にする特殊な加熱処理によって、アメトリンを人工的に作り出すことも可能なようです。
- 退色に注意!
- アメシストは太陽光などの強い光により、褪色することがあります。
- 名前の由来
- アメシストという呼び名は、ギリシア神話の豊穣とブドウ酒の神「バッカス」のいたずらが原因で石になった乙女・「アメシスト」に由来する説が有名。
和名(日本語名)は、紫水晶(むらさきすいしょう)の名前で古来より親しまれ、かつては新潟県佐渡市でも産出したといわれます。
アメシストの鉱物データ
アメシストはクォーツ(石英)の紫色の変種。化学組成はSiO2の二酸化珪素。
- 化学組成 : SiO2
- 結晶系 : 六方晶系(三方晶系)
- 光学特徴 : DR 1軸性ポジティブ
- 屈折率 : 1.544~1.553
- 複屈折 : 0.009
- 色因 : 鉄のカラーセンター、および照射
- 比重 : 2.66(+0.03~-0.02)
- モース硬度 : 7
- 靱性 : 良好
- 処理
- アメシスト・カラーにするために、加熱や照射などの色の改変を目的とした人工処理が施されていることがあります。
- 宝石鑑定士の目線(鑑別ポイント)
- アメシストの特徴的なインクルージョンは、不規則な縞状、または波状に見える模様のインクルージョン。クォーツ全般では、偏光器でブルズ・アイが確認できる場合があります。カラー・ゾーニングもよく見られます。
ご自身で宝石を楽しむためのアトリエトントンからのアドバイス
アメシストは他の宝石と比べて、高品質で大き宝石を手に入れやすいです。きれいな紫色で透明度が高く、内包物の少ないアメシストに人気があります。
- 深酔いしないお守り
- アメシストの言い伝えにあやかって、お酒のお守りにするのはいかがですか?宴席でアメシストを時々眺めて、お酒を飲みすぎないように注意しましょう。
- お手入れ
- アメシストの普段のお手入れは、きれいな布で優しくから拭きしましょう。
- 汚れがひどく洗浄する場合は、排水溝に流さないよう洗面器にぬるま湯をためて、やわらかい歯ブラシなどで優しく洗って下さい。
急激な温度変化や強い日光など、過酷な環境には注意が必要です!
- 超音波洗浄機 : 通常は安全
- 酸 : 危険
- 温度変化 : 危険
- ぬるめの石鹸水 : 安全
他の宝石とぶつけず、強い衝撃を加えないように注意しましょう。
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