婚約指輪のリングデザイン基礎知識

ダイヤモンドはどのように石留め-セッティングされているか？

ダイヤモンドがとまっている部分を石座（いしざ）、ダイヤモンドを固定する方法を石留め（いしどめ）と呼びます。ダイヤモンドをおさえる細い線はプロングや爪（つめ）と言います。

爪-プロングでダイヤモンドを留める「立て爪」

エンゲージリングの石留めは、多くが「たてづめ」です。ダイヤモンドを数本の爪で固定しており、ティファニー・セッティングとも呼びます。爪の本数は6本・4本が多く、8本や2本もあり、爪の本数で印象が変わります。
立て爪リングはエンゲージリングのイメージが強く、周囲からの光を取り込んでダイヤモンドを最大限輝かせる王道のセッティングです。

ダイヤモンドを金属で囲って留める「ふくりん」

金属枠でダイヤモンドのまわりを囲んだ留め方を「覆輪」と呼びます。引っかかりがなく滑らかな表面が特徴です。すっきりと落ち着きが感じられ、個性的に見えるので慎重にデザインを選びましょう。
エンゲージリングをいつも着けていたい方には使いやすく、婚約指輪らしさが少ないところも人気です。ダイヤモンドの周囲を金属が囲うため、ひと回りダイヤモンドが大きく見えます。

自由にデザインされた爪のセッティング

アームから爪を伸ばして、ダイヤモンドをくるむように石留した爪です。かわいらしい花びらのような形や、アームから流れのあるデザインで個性的な印象です。エンゲージリングのデザイン全体のバランスを気に入るかどうかで選べばいいでしょう。立爪の変形になるため、2本、4本、6本爪等いろいろあります。

アームで決まるエンゲージリングの雰囲気

婚約指輪から宝石の部分をとりのぞいた貴金属部分全体のことを「枠-わく」、指を通す輪の部分のことを、「腕-アーム」と呼びます。

ストレートのアームは正統派

正面から見た形がまっすぐなアームのこと。全体が同じ太さ・幅のアームもあれば、石に向かって絞られたデザインもあります。
正統派な印象の「ザ・エンゲージリング」というデザインは、ストレートのアームにダイヤモンドが一粒セットされたソリテールリングです。

ウェーブのアームは軽やかでやわらかい雰囲気

動きのあるデザインで、右上に向かって上がるリングと左上に上がるデザインのどちらのウェーブもあります。やわらかい印象となり、指の角度にぴったり沿って着けやすいデザインです。

Vラインのアームは指を長く見せる効果

ダイヤモンドのしずくが指輪に乗っているような愛らしいデザインです。指の中央部分が下がるデザインなので、指を長くほっそり見せる効果があります。

抱き込みのアーム

ウェーブと似ていますが、センターのダイヤモンドを上下からアームではさむリングです。優しく包みこむイメージのアームデザインで、エンゲージリングではよく選ばれます。ウェーブより動きが大きく躍動感がありアームにボリュームが出るため、どんな指のタイプの方でも似合います。

デザインのアーム

ゴージャスな雰囲気のアームです。指につけるときれいに馴染んで、見た目よりも使いやすいリングです。個性的でキラキラした感じが好きな方におすすめです。

エンゲージリングのメレダイヤ

ダイヤモンドの脇やアームにちりばめられた小さなダイヤモンドをメレダイヤと呼びます。婚約指輪の場合は、まんなかのダイヤモンドを引き立たせて輝きをアップさせるためにデザインされています。

脇石

ダイヤモンドの両側や片側に、1石または2石留めることが多いです。指輪の中央部分がいろんな角度でキラキラ輝いて、ボリューム感がアップするので華やかになります。
メレダイヤをピンクダイヤモンドにしたり、ダイヤモンドの代わりにサファイアやルビーなどの宝石を留めることもできます。

アームのメレダイヤ

アーム部分にメレダイヤを配置するデザインもあります。ゴージャスなリングから、シンプルな華やかさがあるリングなど選び方の幅が広がります。流行モノではなく、何十年使っても飽きのこないリングにすることをおすすめします。

ソリテールリング　迷ったらこれ！

もっとも婚約指輪らしいオーソドックスなエンゲージリングの形です。
「好みが分からない」「がっかりさせたくない！」という方には、スタンダードなソリテールリングをおすすめします。誰が見ても婚約指輪と判断しやすく、プロポーズの幸せが込められたスペシャルな指輪のデザインです。
いろんな場面で着けられて結婚指輪との重ねづけもしやすく、使い勝手が一番よく、セレクトに間違いありません。
同じ「立て爪のソリテールエンゲージリング」とはいえ、アームやプロングには種類がありますので、もっとも似合うリングデザインを探してみてください。デザインについてここまで詳しくなれば、楽しくエンゲージリングを選べることでしょう。