手作り指輪・平打ちリングの作り方
シルバーアクセサリー 平打ち(ひらうち)リング
叩く、切る、削る、ロウ付けする、磨くなど、シルバーアクセサリー作りの基本技術を体験できます。アトリエトントンで指輪の手作りを体験してみてください。
シンプルでユニセックスな印象の平打ち(ひらうち)リングは、幅や厚さで雰囲気が変わります。
均一な鏡面に仕上げるため、平打ちリングは特に丁寧にヤスリをかけることが大切です。
*指輪の作り方にはさまざまな方法があります。アトリエトントンでの手作り指輪体験での作業手順をご紹介します。
シルバーの角棒をローラーにかけて平板に
幅4mm、厚さ2mm、サイズ13号の平打ちシルバーリングを作ります。
- ローラーで厚さ2.0mmの平板に
- ローラーの平面を使って、銀の角棒をつぶします。硬くなったらなままして、2.0mm厚まで延ばします。
- リングサイズに合わせて糸鋸で切断
- 糸鋸で必要な長さに切ります。今回作る指輪のサイズは13号。
- 長さ=(直径寸法+地金の厚さ)×3.14
- 13.0号の直径寸法は、17.0mm
- 指輪の厚さ、2.0mm
- 長さ=(内径(13号で17.00mm)+リングの厚さ(2.0mm))× 3.14 = 59.66mm
計算上の必要な長さは59.66mmですが、少し短めに切ります。
実際作った指輪をつけると、リング・ゲージで測ったサイズと違うことも・・・。
完成した指輪のサイズを少し大きくするのは簡単なので、指の特徴に合わせてほんの少し小さめに作ります。
自分の指にぴったり合わせて、13号より大きいけど14号よりは小さくしたいなんていうシンデレラサイズのリングが作れるのは、手作りならではです。
- シルバーの刻印を打つ
- リングの裏表を決めて、「SILVER」の刻印を内側に打ちます。刻印は浅すぎず深すぎず、ぶれないように集中してたたきましょう。
芯金(しんがね)に沿って、銀の平板を丸める
銀の平板を芯金に当てて、木槌でたたいてカーブをつけます。合わせ目が段違いにならないよう、注意しながら丸めましょう。
- 合わせ目が平らになるように楕円に丸める
- 幅のある平打ちリングは、接合面がピッタリ合うことを優先します。楕円に丸めて合わせ目を平らにすれば、隙間が小さくなります。
- 接合部に糸鋸を入れて、合わせ目をしっかり合わせる
- 合わせ目の隙間をなくすために、糸鋸でリングの合わせ目のデコボコを削り落とします。完全に隙間が見えなくなるまで、ちゃんとすり合わせましょう。
接合部にフラックスを塗り、ロウを置く
合わせ目は銀ロウを使って接合します。
- ガスバーナーの炎でリング全体を加熱
- ロウは温度の高い方へ流れる性質があります。うまくロウ付けするポイントは、接合面だけでなくリング全体を暖めること。
- リングを加熱して温度が上がると、フラックスがブクブクと膨らみます。さらに加熱を続けると、銀ロウがしんなりするような感じに見えます。
- 銀ロウが溶けると、毛細管現象によって合わせ目にスッと流れて入ります。ロウが流れたら、速やかに炎を遠ざけてからリングを冷まします。
ロウ付け部分にヤスリをかけて、合わせ目をきれいに消す
合わせ目がしっかりくっついたか確認します。
はみ出したフラックスを酸洗いしてから、ロウ目にヤスリをかけます。
- 歪んでいるリングを丸く整えながら、希望のサイズにする
- ロウの跡が消えたら、リングを芯金に通して成型。
リングの上下を入れ替えながら、木槌で軽くたたいて真円にします。 - 調子に乗って叩きすぎると、指輪のサイズが大きくなるので要注意!
指輪のサイズとゆがみをチェック
芯金にぴったり沿って、すき間がないよう円形にします。
- サイズ棒で指輪のサイズを確認
- リングサイズを確認して、希望のサイズになっていればOK。
指に着けて微調整しながら、ジャストサイズのリングを目指します。 - スリ板に上手くリングを固定るのがコツ 平面になるようにヤスリをかける
- ヤスリは押したときに良く削れるので、しっかりスリ板に固定します。
疲れないようにヤスリ作業をしましょう。
ヤスリで形を整えながら、仕上げ&磨き作業
だいぶ指輪の形になり完成まであと一歩…。
「平打ち」の名前のとおり、外周がきれいな平面になるように、ヤスリを丁寧にかけます。リングを持つ手とヤスリをかける手を、同時に反対方向に回す動作がうまくできれば、きれいに仕上がるでしょう。
- 目の細かいヤスリに変えてどんどんきれいにする
- 荒目・中目・細目・油目の順に目の細かいヤスリに変えて、全体を仕上げます。
リング内側にもヤスリをかけて角を丸くすると、リングの着け心地は抜群です。
ヤスリ作業は、最終仕上げ後の輝きに差が出ます。丁寧にヤスリをかけて、きれいな下地を作りましょう。 - 指輪全体がピカピカになるまで磨く
- キズとヤスリの跡が消えたら、研磨剤をつけてリングを磨きます。ピカピカに輝いて、自分の顔がリングに映ったら完成です!
仲良しのお友達や恋人と手作りに挑戦しませんか?
アトリエトントンの手作り工房はゆっくり手作りを楽しめるように1組の予約制です。
おひとりも、おふたりも、お友達やご家族3~4人まで一緒に手作りできます。お申込前の見学も大歓迎! 気軽にご連絡ください。ご予約&お問い合わせは、お電話かメールにてどうぞ。